なぜ?新人教育係に任命された理由と新人育成のポイントを紹介

入社からある程度の期間が経つと、新人教育を任されることがあります。しかし、ほかにも社員がいるなかで、なぜ自分が新人教育係に任命されたのかわからない方もいるでしょう。 また、新人教育といっても何をどう教えたらよいのかと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 今回は、新人教育を任される人の特徴や新人教育の基本の流れ、新人教育を成功させるためのポイントなどについて解説します。


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新人教育を任されるのはなぜ?

多くの場合、新人教育係に任命されるのは、上司が新人に対して「このような人になってほしい」と思っている人物です。つまり、上司から評価されている人だといえます。

では、どのようなところが上司に評価されているのでしょうか。まずは、新人教育を任される主な理由を4つ紹介します。

【理由その1】新人と年齢が近い

新人教育を任される理由としてよくあるのが、新人と年齢が近いことです。新人教育はマンツーマン指導になる機会も多く、年齢が離れていると新人が緊張してしまいます。

そのため、価値観が近くコミュニケーションが取りやすい、新人が委縮しにくい年齢の社員が選ばれるのです。また、年齢が近い教育係だと、新人は「自分も数年後にこうなっていたい」と将来像を明確化しやすくなる理由もあります。

ただし、教育係は新人のお手本になるべき人物なので、年齢が近いという理由だけで選ばれることはまずありません。

【理由その2】コミュニケーション能力がある

コミュニケーション能力の高さも、新人教育係に任命される理由のひとつです。どのような業務であっても、他者とのコミュニケーションは欠かせません。

きちんとコミュニケーションを取らないと、人間関係にヒビが入ったり何かを間違えたまま業務を進めて大きなトラブルが発生したりするなど、何かと問題が起こります。

また、コミュニケーションが苦手な人だと新人の質問や悩みを引き出せず教育がスムーズに進まなくなるため、コミュニケーション能力のある人が教育係に選ばれやすいのです。

コミュニケーション能力があるかどうかを判断するポイントは、企業や上司によって変わります。報告・連絡・相談がしっかりできている人、電話対応やお客様対応の質が高い人は、コミュニケーション能力が高いと判断されやすいでしょう。

【理由その3】教えられるだけの実務経験がある

新人教育において、教える側が業務内容を十分に理解しているかどうかは重要なポイントです。表面的な業務の手順だけでなく、組織における業務の流れや、全体の仕組みまで理解できていないと、業務に対する重要性が説明できないからです。

新人からの質問に正しく答えられないと、新人の理解度に関わります。新人からの信頼を失う可能性もあります。

そのため、専門性が高く業務を深く理解している人、複数の業務を一通り経験している人、仕事で一定の評価を得ている人などが教育係に選ばれます。

【理由その4】仕事にやりがいを感じている

どの企業でも、社員に意欲的に業務に取り組んでほしいと思っているものです。よって、仕事にやりがいを感じていて、自らアイデアを出したり業務効率化に取り組んでいたりと積極的に行動している人も、新人教育を任されやすい傾向にあります。

仕事にやりがいを感じている人は、いきいきと仕事をしている様子が見てとれます。愚痴をこぼさず、前向きな姿勢は、不安でいっぱいの新人に安心感をもたらすでしょう。

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新人教育の流れ

新人教育を任されたものの、どのように進めていけば良いのかわからず困っている方もいるでしょう。そこで、次から新人教育の基本の流れを解説します。

【ステップ1】仕事の目的と背景を教える

まずは仕事の目的と背景から教えましょう。なぜこの業務が必要なのか、目的がわからないとなかなかやる気が出ないからです。「この結果を得るためにこの作業が必要」と納得できれば、理解するまでのスピードも速くなります。

いきなり細かいところから始めると理解しづらくなるので、以下のように「大→小」の流れを意識して教えていきましょう。

1. 業界の仕組みや業界内での企業の立ち位置
2. 企業理念や目指す方向性
3. 企業内の各部署の業務内容
4. 配属された部署全体の業務内容
5. 新人に割り振った業務の内容

また、所属しているグループで取り組んでいる業務をこなすと、どのように部署や企業に貢献できるのか、どのようなスキルが身につくのかなどを解説すると新人のモチベーションが上がりやすくなります。業界や社内独自の用語がある場合は、最初に説明しておきましょう。

【ステップ2】実演しつつ業務の手順を説明する

仕事の目的と背景を理解してもらえたら、実際の業務を教えるステップに移りましょう。口頭で説明しても理解しづらいので、実演を交えながら、具体的な手順の説明が重要です。マニュアルがあれば、教わるほうはメモをとるのが楽になり、復習もしやすいでしょう。

ここでも「大→小」の流れを意識して、メインの業務から教えましょう。付随業務はメイン業務がある程度こなせるようになってから教えます。

【ステップ3】実際に業務を行ってもらう

メイン業務の実演が終わったら、次は新人にメイン業務をやってみてもらいましょう。いきなり業務を丸投げされると不安を感じるため、教育係はすぐに質問できる位置にいることが大切です。

複雑な手順がある場合は、初めのうちはそばで見守ってあげましょう。資料作成などの簡単な作業なら、終了時間を決めて任せてしまっても問題ありません。

【ステップ4】行った業務や成果物を評価する

業務が完了したら、新人が対応した業務や成果物について評価します。このとき、できていない箇所の指摘に集中しがちな人が多いのですが、ダメ出しばかりではモチベーションが下がってしまいます。

もちろん改善すべきところは伝えなくてはなりません。どこがどうできていないのか、客観的な視点で見た理由とともに、冷静に改善点を伝えましょう。そして、良いところはしっかりほめて、モチベーションを保てるような配慮が大切です。

【ステップ5】新人の課題を把握し目標を設定する

ステップ3と4を繰り返すと、新人の苦手な作業や課題が見えてきます。その結果を踏まえて新人にヒアリングし、不安や疑問点、難しいと感じる作業などを聞き出しましょう。

そしてヒアリング内容をもとに解決策を考え、目標を設定したうえで再度業務に取り組んでもらいます。マニュアルやテンプレートを作成すれば解決するケースもあるので、教育係側でできる対策がないかも考えてみましょう。

実際に自分が利用しているツールがあれば、共有するのもおすすめです。ただし、絶対に使わなければならない、こうしなければならないなどの意見や考えの押し付けは厳禁です。ミスが起こりやすいポイントを説明し、改善へアプローチできるようにしましょう。

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新人教育を成功させるためのポイント

新人教育が成功するかどうかは、新人側の努力にかかっていると考える人も多いのですが、実際は教える側の心構えや教え方も大きく影響します。

ここでは、新人教育を成功させるために、教える側が知っておくべきポイントを紹介します。

業務のゴールを示す

企業内で発生する仕事はすべて連続していて、何らかのゴールに向かっています。そのゴールは何なのかを、新人に伝えることが大切です。

例えば社外向けのプレゼン資料を作るのは、クライアントに自社のサービスや商品の良さを伝え、契約を取り、利益を得るというゴールに向かうためです。このゴールがわからないと何のための仕事なのかがわからず、モチベーションや作業効率が低下します。

あわせて、新人教育のゴールも示しておきましょう。最初にカリキュラムの全体像を示し、何ができるようになれば「独り立ち」のゴールを達成できるのかを伝えれば、新人側も今なぜこの作業を教えられているのかを理解しやすくなります。

また、全体像が把握できていると、「これができたら次の目標はこれ」と確実にステップを踏んでいけるため、成長できている気がしないと悩むことがなくなるでしょう。

質問しやすい環境を作る

新人教育を行うときは、常に質問しやすい環境を作っておきましょう。質問ができないと不安や不満が溜まり、早期離職につながるおそれがあります。

また、聞きづらいからと独断で行ったことが後に大きなトラブルになるケースもあるため、質問する大切さも教えておきましょう。

本人に考える力を身に付けさせる

新人が質問しやすい環境を作るのは大切です。しかし、答えを教えるばかりでは、自分で考えて動けなくなります。

今何をすべきか、なぜその結論に至ったのかなどを質問し、定期的に自分で考える機会を設けて、新人の考える力を養いましょう。

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社会人としての基本やマナーは外部研修に任せよう

新人教育において、ビジネスマナーや仕事に対する姿勢など業務と直接関わりのない内容まで教育係が個別に教えるのは非効率です。新入社員が複数人いるなら、外部研修でまとめて済ませるのがおすすめです。

新入社員研修なら、ビジネスシーンでのメンタルサポートの実績が豊富な東京・ビジネス・ラボラトリー(TBL)にお任せください。心理学のメソッドを応用した研修で新入社員の不安を解消し、前向きに仕事に取り組めるようサポートいたします。

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まとめ

新人教育を任されるのは、企業側から「この人を目標にしてほしい」と評価されているからです。なぜ自分がと思うかもしれませんが、新人教育がうまくいけば自分自身の評価にもつながるので、前向きに捉えて頑張りましょう。

新人教育のやり方がわからず悩んでいるなら、今回紹介した内容を参考にしてみてください。