目次
急にやる気がなくなった部下の特徴
最初に、急にやる気がなくなった部下の特徴を紹介していきます。
急にやる気を失ったとき、部下はなんらかの悩みや問題を抱えている可能性があります。そのままの状態が続くと、精神的に追い詰められる可能性も秘めています。
上司としては、部下に危険な兆候がないかこまめに確認することが大切です。そのためにも普段からコミュニケーションを密にして、異常の早期発見に務めましょう。
笑わない
いままで表情豊かだった部下が笑わなくなったら、それは強いストレスや不安を抱えているサインです。悩みやトラブルを抱えていて、おもしろさを感じたり、まわりに共感したりする余裕を失っている可能性があります。
表情や感情表現の欠如は、心の変化をわかりやすく伝えるバロメーターです。部下の様子を観察する際に、ぜひ参考にしてください。
元気がない
なんとなく元気がないのも、悩みごとや強いストレスを抱えている人の特徴です。いつも疲れていて覇気がない、ため息をついているといった様子に注目してください。
元気のない状態が1週間以上続く場合は、とくに注意が必要です。体調不良や気分の問題の可能性もあるため、慎重に様子を観察しましょう。
口数が少ない・しゃべらない
普段よりも口数が少なくなった、しゃべらなくなったことも、危険なサインのひとつです。気分が落ち込んでいて話す気力がないか、他人との会話を面倒だと感じている可能性があります。
いままではミーティングで積極的に発言していたのに、上司が質問しても話が長続きしないようであれば要注意です。
とはいえ、普段から口数が少ない人もいます。オフィスでの業務関連の会話だけでなく、プライベートなシーンでも会話が減っていないか確認しましょう。
仕事に対する意欲が感じられない
仕事に対する意欲が感じられないのも、やる気を失った部下の特徴です。業務上のミスが続く、手元の作業がはかどらないといった様子に注目してください。
仕事にも影響がでている場合は、とくに注意しましょう。納期が守れずに取引先に迷惑をかける、仕事のクオリティが低下してしまうのは、会社の信頼を損ねる大問題です。
仕事に対する意欲を失っていると、遅刻や欠勤が増えて勤務態度が悪くなることも多いです。
とくに上司やまわりから注意を受けても態度が改善しないとき、ミスに対して反省している姿勢が見られない場合は、メンタル的な余裕がない可能性があります。同様に、服装や髪型が乱れるのも、心に余裕がないあらわれです。
また、なんらかの問題を抱えていると他人といることが煩わしくなり、一人になりたがる傾向があります。会社の行事や飲み会への参加が減っていないかも、あわせてチェックしてください。
部下が急にやる気がなくなった!考えられる原因は?
引き続き、部下が急にやる気がなくなったときに考えられる原因を解説していきます。
部下が急にやる気がなくなった理由を特定するのは難しいものの、職場が原因の可能性があることは否定できません。いくつかの原因が影響しあっているケースもあるため、職場内を点検してみることをおすすめします。
人間関係の悪化
解決が難しい原因ですが、職場で心身に負担をかける原因で最も多いのは、人間関係のトラブルです。
プライベートと違い、職場では気が合わない人とも接触しなくてはいけません。人間関係を割り切って考えられる人もいれば、そうでない人もいるため、個別に考える必要があります。
勤務時間の長さ・業務負担が大きい
勤務時間の長さや業務負担が大きいのも、部下にやる気を失わせる一因です。とくに残業が多く、休みが取れていないと、心身ともに疲れから回復できずに負担が蓄積します。
業務量に対して正しく評価されていないのも、やる気を失う原因です。自分に自信を失ってしまったり、仕事へのモチベーションが下がったりするため、上司として気をつけましょう。
仕事や上司からのプレッシャー
業務に対する極度のプレッシャーがストレスになり、部下のやる気を失わせていることもあります。能力を超える業務量や仕事内容、無理な納期を強いていないか、職場内を点検してください。
部下によっては、上司の「期待している」という励ましもプレッシャーになることがあります。実は自信がないこと、助けが必要なことを言い出せない状況に追い込んでいるケースも多いため、自分の言動も振り返りましょう。
急にやる気がなくなった部下への対処法
急にやる気がなくなった部下には、上司として適切に対処する必要があります。
部下がやる気を失うのは、メンタルヘルス不調を引き起こすリスクが高い、危険な兆候です。休職や退職、心身の病気に発展する前に、早めに対処することが大切です。
プライバシーが保たれた環境で傾聴する
部下がやる気をなくしていたら、プライバシーが保たれた環境で詳しく話を聞く必要があります。
部下とメンタルに関する話をする際は、他人の出入りがなく、静かな環境を用意しましょう。プライバシーに配慮する姿勢を示すことで、部下も安心して話ができるようになります。
このとき、部下に話させて傾聴する姿勢が大切です。上司のほうから話しを進めたり、いきなり革新的な話を向けたりするのは好ましくありません。部下の話を自分自身に重ねながら聞き、共感する態度を示しましょう。
こちらから解決策は提示しない
部下との話し合いでは、上司や会社側から解決策を提示しないことが原則です。
あくまでも部下の悩みを聞き、部下の立場に寄り添うアドバイスをして、解決策を一緒に考える態度を示しましょう。部下が解決策に気付いて意見が言えるようになるまで、傾聴することが大切です。
業務負担を減らして余裕をもたせる
部下から話を聞き、やる気を失わせている原因が業務量にある場合は、仕事の見直しも必要です。業務量を減らして心の負担を取り除き、部下の心にゆとりをもたせることで、回復を促しましょう。
ただし、業務負担を見直す場合は、職場内の周囲のメンバーにも上司から説明が必要です。仕事を振りわけることでまわりに負担をかけすぎないように、分担にも配慮してください。
専門機関の受診をすすめる
部下の症状によっては、医師や専門機関への受診を促すことも欠かせません。会社内の環境改善だけで回復が難しいケースは多いため、産業医への相談も選択肢のひとつに検討してください。
このとき、医師や専門家に丸投げするのはNGです。不安なら受診に付き添うなど、部下の心の支えになる姿勢を示しましょう。
対応に悩んだらTBLに相談するのも選択肢のひとつ
とはいえ、やる気を失った部下とはコミュニケーションが取りにくく、メンタル面のサポートが難しいのが実情でしょう。
部下への対応に悩んだら、東京ビジネスラボラトリーのセミナーやカウンセリングを受けることも検討してみてください。
東京ビジネスラボラトリーには、プロフェッショナルの心理カウンセラーが在籍していて、幅広い企業のメンタルサポートやストレスチェックを実施しています。上司としての専門的なメンタルサポートが学べるため、やる気のない部下への指導にも役立つでしょう。
管理者や経営者、社員向けの各種セミナーを開催していて、コミュニケーションの仕方を学ぶことも可能です。部下を指導する際の不安軽減に、管理職として自信を養うのにも活用できるため、部下への対処に悩んだら、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
急にやる気がなくなった部下がいたら、放置するのは厳禁です。上司が早めに適切な対処をすることで、本来のやる気のある状態へ回復を促しましょう。