女性管理者の課題・悩みを紹介!解決が会社の発展につながる!

管理職への昇格は、今までの実績や勤務態度が認められて実現する、大変喜ばしいことです。とくに、男性に比べ女性管理職の数は少なく、企業の期待を背負っての抜擢ではないでしょうか。 しかし、初めての管理職でどんな課題があるのか、その業務に不安を感じている人も多いはずです。企業が掲げる目標達成や部下への指揮など、多岐に渡る業務に合わせ、女性管理職ならではの悩みとも向き合っていかなければなりません。 今回は女性管理職における課題、その課題への具体的な解決方法について紹介します。


この記事は約7分で読み終わります。

日本の女性管理職の現状

日本の女性管理職は、男性に比べてまだ浸透していない企業が多いのが現状です。しかし、政府は「女性活躍推進法」を掲げ、女性管理職の増加を推奨する方針があります。

女性の活躍推進への活動が優良な企業については、申請により厚生労働省からの認定を受けることもできます。

ここでは、女性管理職を採用する考えが浸透していない企業と、女性の活躍を進める企業の両方の視点から現状を解説します。

日本の女性管理職は少ない

日本の女性管理職の人数は、まだまだ少ないのが現状です。企業が実施する女性管理職の採用人数が少ないことも理由として考えられますが、女性ならではのライフスタイルの変化も影響しています。

一般的に昇進は、企業に入社してからの働きぶりを評価されて決まりますが、多くの女性は、結婚や出産のタイミングと重なってしまいます。日本では、出産や育児の負担がまだまだ女性に偏っている面があり、昇格の適齢期に、優秀な女性が在籍していないのが現状のようです。

女性は管理職を希望しない傾向にある

女性のなかには、そもそも管理職を希望していないという人も多くいるようです。管理職の仕事は多岐に渡るため。これは、女性に限った話ではありませんが、指揮する立場になる自信がなく、自分に務まるか不安に思う社員も少なくありません。

また、管理職になると、その責任の重さから長時間労働となることがあります。今後の結婚や出産、家事との両立を見据え、あえて負担になる仕事を希望しないという考えもあるでしょう。

日本の固定概念で活躍がしにくい

一部の企業では「結婚や出産をすると職場を離れてしまうのでは…?」という考えが払拭されないことも事実です。

そのようなことから男性に比べるとサポートよりの仕事が多く振り当てられることもあります。固定概念のような社風が払拭されない限り、管理職というキャリアパスは難しいでしょう。

女性管理者のいる企業は会社が発展している可能性が高い

日本では女性管理職を採用している企業はまだ少ないですが、女性管理職は企業に良い影響をもたらすことがデータでわかっています。

たとえば、世界では女性役員比率の高い企業は業績が好調で、ほかの企業と比較しても経営指標が良い傾向があります。

出典:「女性活躍推進の経営効果について」(男女共同参画局)

また、女性が活躍できる企業は時短勤務や育児休暇など、女性が働きやすい環境を整えていることが考えられます。そういった企業は社会的評価も高く、離職率の低下も期待できるといえるでしょう。

目次へ

女性管理職が陥りやすい課題

女性管理職には、男性とは異なる課題が多く挙げられます。管理職への昇格が決まり不安を感じる女性は、以下の課題について向き合うことが大切です。

マネジメント力不足

管理職にはマネジメント力が求められます。企業におけるマネジメントには、チームをまとめて目標を達成する「業務上のマネジメント」と、良き人材を育成する「人へのマネジメント」の、ふたつが必要です。女性に限らず、男性管理職も課題のひとつです。

一般的には、男性は「業務上のマネジメント」、女性は「人へのマネジメント」の能力が高いと言われています。

女性管理職に抜擢された時点で、上司に実力を認められているはずなので「自分に足りないところはどこか」という目線で確認してみましょう。

業務上のマネジメント

企業の多くは、プロジェクト単位でチームを作り、企画・運営を行います。管理職には、チームをまとめ、結果を出すことが求められます。

男性が多い職場だと、コミュニケーションに少し壁を感じてしまい、相談をためらってしまう方も一定数存在します。小さなことと感じるかもしれませんが、後に報連相が漏れてしまうことも考えられるでしょう。

人のマネジメント

管理職には、人を育てる力も求められます。メンバーの個性を把握し、それぞれが最大限の実力を発揮できるよう、マネジメントします。

業務上のマネジメントばかり意識し、目標達成に注視しすぎてしまうと、個々との認識のズレが生じてしまいます。悩みや不満が蓄積されると、管理職への反発や離職といった結果につながることもあります。

管理者としての自信が足りない

管理職への昇格で、今までと違う業務に戸惑ってしまう女性も多いようです。周りに同じ立場の女性がいなければ、悩みを誰かと共感し合うこともできないでしょう。

その結果、「自分には向いていない」という過小評価や、失敗を恐れてチャレンジの機会を失うことにもつながります。

家庭・家事との両立が困難

家庭をもつ女性管理職が抱える課題として、家事と仕事の両立が挙げられます。育メンやキッチンに立つ男性も以前よりは多くなっているとはいうものの、まだまだ家事は女性という考えが払拭しているとは言えません。管理職として仕事をこなしつつ、業務終了後は家庭の仕事をしなければならず、両立の疲れから業務のパフォーマンスが低下してしまうことも考えられます。

女性管理職の活躍を阻む、重要な課題といえるでしょう。

目次へ

課題解決に向けた方法・対策

管理職に抜擢された女性が抱える課題について前述しました。では、どのように対策すれば、管理職としての職務を滞りなく行えるのでしょうか。ここでは、女性管理職が抱える課題の解決方法を解説します。

部下のことを大事に

管理職には部下の育成が求められます。個々の能力を認め、大切にしなければチームとしての指揮をあげることはできません。女性に限らず、管理職には部下の育成のスキルも持ち合わせることが必要です。

部下には「4K」を意識して接してみましょう。決めつけないこと、期待すること、機会を与えてチャレンジさせること、鍛えること、この4つに注意します。

人のマネジメントを徹底して行うことで、人材育成につながります。個々の能力が上がれば、チームとしての結果を生み出すことができるので、業務上マネジメントの課題解決にもつながるといえます。

また、より確実なマネジメント力を培うために「東京・ビジネス・ラボラトリー」のセミナーに参加することもオススメです。同じ境遇にいる仲間が見つからないことは、不安や過小評価につながります。セミナーへの参加は、女性管理職にとっての必要な条件や、身に着けるべきスキル、知識の習得に最適といえるでしょう。

チャレンジ精神をもつ

女性管理職への採用は「采配を任されている」ということでもあります。自信のなさは、経験不足や成功体験の少なさが原因ともいえるのではないでしょうか。

どんなことも、まずはチャレンジしてみることで自信をつけていきましょう。思い切ってチャレンジした結果が失敗だったとしても、自己成長につながります。女性管理職としての第一歩は、チャレンジ精神をもつことから始めましょう。

パートナーとの相談

仕事と家庭の両立には、パートナーの協力が必要不可欠です。女性ばかりが負担することではありません。仕事内容や立場を理解してもらうことで、協力を仰いでみてはいかがでしょうか。今後のビジョンを相談しながら、仕事も家庭も大切にしていきましょう。

目次へ

まとめ

管理職への就任で、その責任の重さに不安を抱えてしまうのは仕方のないことです。しかし、不安を抱えたままでは業務パフォーマンスの低下につながります。チームの士気を低下させ、思うような結果を出せない可能性もあります。

自身が抱えている不安を払拭するため、セミナーに参加したり、働き方をパートナーと話し合ったりして、課題解決を目指しましょう。

女性管理職が活躍することで、女性従業員の待遇改善や意識改革を目指せます。マネジメント力を極め「女性管理職を目指したい」という部下が育てば、女性への不本意な固定概念が減るといえるでしょう。