NLPの効果とは?最大限に発揮するためのテクニック

「働き方改革」が叫ばれる中、多くの企業が生産性や業務効率の向上を目的としたさまざまな取り組みを行っています。ただし、従来の働き方が見直される一方で、従業員一人ひとりに高い生産性が求められるようになり、そのプレッシャーからメンタル面に不調をきたす従業員が増えています。 この課題を、どのように解決したら良いのか分からず、お困りの企業担当者もいるでしょう。 そこで今回は、従業員の心の健康を守るために、企業におけるNLPの活用方法について解説します。


この記事は約7分で読み終わります。

NLPを学ぶことによって得られる4つの効果

「Neuro Linguistic Program(神経言語プログラム)」の略語であるNLPは、別名「脳と心の取扱説明書」と呼ばれる実践的な心理学です。「自分自身の思考や行動パターンをより良く変化させるためのスキル」であり、「より良好な対人関係を実現するためのコミュニケーションスキル」ともいわれています。

ここでは、NLPの具体的な4つの効果について説明します。

感情の切り替えがしやすくなる

ネガティブな捉え方しかできなかったものが、ポジティブな発想で捉えられるようになります。それまでピンチだと思っていたことも、自分や相手にとって、チャンスだと感じられるでしょう。

このような感情の切り替えを行うと、どんな問題でも乗り越えられる力を手にすることができ、選択肢が広がります。

良い対人関係を築くことができる

NLPは、相手との信頼関係を築くためのノンバーバル(非言語)・コミュニケーションスキルを習得できるようになります。

目や耳で捉えた相手の声のトーン・呼吸・話し方・表情・姿勢に合わせることで、相手からは「この人のことは信頼できる」「この人になら何でも話せそう」と好意的に受け止められるのです。

また、相手に安心感や親近感を与えることにより、短期間で良好な対人関係を構築できるだけでなく、自分の話も聞いてもらいやすくなります。

相手の状況が理解しやすくなる

相手の声のトーンやジェスチャー、表情をつぶさに観察して、読み取るスキルが備わってくると、自然と相手の本音が分かるようになります。

相手が言葉にしなくても、どんなことに悩み、なぜ悩んでいるのかを把握できるようになるでしょう。

悩みや課題の解決策を相手自身に考えさせ、行動や成長を促す効果の高い質問力を、身に着けることも可能です。

トラウマやコンプレックスの解消につながる

トラウマやコンプレックスを抱えていると、何事もネガティブに考えてしまったり、人生を充実させたりすることが困難になる傾向にあります。

NLPを応用することで、トラウマやコンプレックスを解消し、本来持っている能力を発揮させることができるでしょう。

NLPを活用した5つのテクニック

ここでは、NLPのカリキュラムで学ぶことができる、5つのテクニックを紹介します。これらは、相手とラポール(信頼関係)を構築する上では、欠かせないスキルになります。

では、それぞれのテクニックについて見ていきたいと思います。

1.ペーシング

先ほどお伝えした、相手の声のトーン・呼吸・話し方・表情・姿勢に合わせるスキルを、ペーシングといいます。短時間で信頼関係を築けるだけでなく、無意識のうちに、相手に好感を持たせることができます。

2.バックトラック

バックトラックは、カウンセリングの世界で、「オウム返し」と呼ばれるものに似ています。こちらは、相手が話した言葉をそのまま返すテクニックです。

相手の言葉をそのまま使うことで、安心感や信頼感を与え、相手に「自分の話をちゃんと聞いてくれている」ということを自然に感じてもらうことができます。

リーディング

リーディングとは、相手とのラポールが構築された上で、実践可能なテクニックです。簡単にいうと、相手の固定概念を取り除き、新たな可能性や変化を感じてもらえるように導くものです。

ビジネスでは、セールスや提案をする際、営業スキルのひとつとして活用する企業もあります。

リーディングができるようになると、相手のニーズに合った適切な提案ができるようになるでしょう。

モデリング

NLPのモデリングは、自分が目標とする結果を出している人の、考えや行動を真似して、その人と同じような成果・結果を出すテクニックです。

身体の使い方・言葉遣い・しぐさといった目に見えるものだけではなく、そのモデルの価値観や信念、感情や思考までも取り入れます。そうすることで、自分自身が望んだ理想の姿になることができます。

リフレーミング

リフレーミングとは、今自分が見えている枠組み(フレーム)を変えるテクニックのことをいいます。

ある出来事を、ネガティブな視点からポジティブな視点に変えるだけで、人生が大きく違って見えるようになります。

たとえば、相手が約束の時間になっても待ち合わせ場所に現れず、連絡もくれないとします。多くの人は、約束の時間に遅れたうえ連絡すらしない相手に、怒りを覚えるかもしれません。

しかしそれは、事故に遭って連絡ができないのかもしれませんし、スマートフォンの電源が切れて、道に迷っている可能性もあります。

リフレーミングは自分の思考をプラスに変えるだけでなく、自分の正義が必ずしも正しいわけではないことを気づかせてくれるテクニックでもあります。

NLPの効果が得られないときに考えるべきこと

「NLPを学んでも効果がなかった」「自分を変えたかったけど、変えられなかった」といった経験をお持ちの方もいるでしょう。

ここでは、NLPを学んでも効果が得られない4つの原因について紹介します。

変わりたいという思いが薄い

効果がない原因として、「変わりたい」と口ではいうものの、本心ではそう思っていないパターンがあります。

・ポジティブになりたい
・すぐに諦めてしまう癖を直したい
・自分に自信を持ちたい

たとえば、上記のような思いがあっても、本気で「変わりたい」と思っていなければ、悩みを解消することは難しいでしょう。

また、本心では「できない」と思っているパターンも考えられます。最初から諦めていて、「自分にはできない」「自分には能力がない」と、可能性を放棄している場合です。

ほかにも、変わりたいと思っているけれど、明確な目標を立てていない場合も、効果が得られないことにつながるでしょう。

不信感を抱いている

NLPは体験セミナーなども行っていますが、そもそもセミナーと聞いて「怪しい」「だまそうとしているのではないか?」「何かを売りつけられるかも?」と最初から疑っている方もいるでしょう。

そのような場合、無意識に講師の話やセミナー中のワークを、心の中で拒絶している可能性があります。

心に壁を作ってしまうと、自らそれを取り払わない限り、外から何を言っても聞こえません。

NLPのセミナーは決して怪しいものではありません。不信感を持たず、ワークに取り組みましょう。

アウトプットしていない

意外に多いのが、学んだことをアウトプットしていないパターンです。NLPに限らず、何かを学んでいて、講義中は変わったつもりになっても、家に帰ると忘れてしまうことがあるでしょう。

誰かに教えるつもりでアウトプットするのを意識すると、学びの深度が変わり、記憶の定着率も格段に上がります。

また、アウトプットを一度行っただけでは何も変わりません。学んだことが身に着くまで、繰り返しアウトプットを続けることが大切です。

良いスクールを選べていない

NLPを独学で学ぶ場合、体系的に理解することが難しくなります。そのため、効率よく学べるカリキュラムが組まれた、スクールに通うのをおすすめします。

スクールを選ぶ際、「トレーナーが誠実か、実力はあるか」「フォローがしっかりしているのか」を重視しましょう。間違ったスクール選びをすると、効果を感じない場合もあるため、慎重に吟味してください。

東京・ビジネス・ラボラトリーでは、社員の潜在能力を引き出すために、心理的な企業サポートを行っています。また、企業研修・メンタル顧問・経営サポートなど、人間力アップのためのプログラムも取り扱っていますので、ぜひ気になる方はお気軽にお問い合わせください。

まとめ

NLPを学ぶことで、従業員一人ひとりのパフォーマンスを最大化し、ご自身の仕事や人生においてもより高い結果を上げることが可能になります。

この記事で紹介したことを参考にして、従業員の心と健康を守るためにも、NLPを活用した組織づくりを検討してはいかがでしょうか。